年1回の消防訓練、みなさんのマンションでやっていますか?
毎年はちょっと…というマンションも結構あるんじゃないでしょうか。
訓練をやっていなかったり、防火管理者が選任されていなかったり、消防署の査察が入ると、指導されてしまいます。
毎年同じことの繰り返しで、マンネリ化してるんだよね
分かります!
私もそう思っています!
訓練は同じことを何度も繰り返し、体に染みつかることで緊急時でも自然に体が動くといいます。
しかしその一方、マンネリ化の悩みも共通だと思います。
そこで消防訓練のアイデア事例と、独自のアイデアで取り組んでいる消火訓練を支援する業者さんをご紹介します。
2020年は訓練中止が続出
2020年は「新型コロナウィルス感染拡大防止」を理由に、訓練を中止するマンションが続出しました。
消防署に問い合わせたところ「やらなくていい」とは決して言いませんが、事実上、黙認されています。(代替案として、啓蒙文書を配布するなどのアドバイスもありました)
訓練は基本的に屋外で行うし、それほど感染リスクは高くないのでは?
とはいえ、なかなか「絶対やらなくてはダメです!」と言えない雰囲気がありました。
マンネリ化するのは当然のこと
毎年の訓練の流れはほとんど同じです。
- 予告どおりの時間にベルが鳴ってスタート
- 通報訓練は、管理員さんがカンペを見ながら電話
- エレベーターを使う方、サンダル履きの方、ベルが鳴る前から既に1階で待機している方も
- 遠慮して誰も手を挙げない消火訓練
- 理事長や防火管理者の講話を、全員が遠巻きに眺める
- 解散
手を変え品を変え…アイデアも限界
訓練を企画する理事会や管理会社も、何とかマンネリを打破しようとアイデアを出す努力をしています。
その一例です。
- 消防署に協力をお願いして消防車に来てもらう、子供を運転席に乗せてもらう
- 子ども向けにお菓子のお土産を用意する
- 非常備蓄品として、乾パンや水を配布する
- 2階のベランダの避難ハシゴを下ろして降下訓練(実演は消防設備業者)
- ベランダの隔て板を蹴り破ってみる体験(あとで修理費が4~5万円)
- 消防署から防災用ビデオを借りて鑑賞会
- 地区の防災センターに見学会
出てくるアイデアはこんなところです。
お菓子のお土産はもはや訓練と全く関係ないので、いかに参加者を増やすためのアイデアに苦労しているかお分かりいただるでしょう。
メインイベントは消火訓練
訓練用消火器を使っての消火訓練が王道のメインイベントです。
取り扱い方法を説明してから、希望者に実際に使ってもらいます。
「少しでも面白さを」と考えて訓練用の的を2つ買ってみました。
放水した水が当たって的が倒れると「消火成功」が表示される仕掛けです。
難点は、軽すぎるから少し水がかかっただけで倒れて「消火成功」が表示されます。
いやいや、そんな簡単に消火なんてできないよ・・・・?
また、ちょっと強い風が吹くと倒れてしまうという難点もあり、重り代わりに木材を取り付けるなど、試行錯誤してます。
それでもカラーコーンを的にするよりずっと訓練の雰囲気が出るので、おススメです!
消火訓練で怒られた
消防署職員さん立ち会いで消火訓練した際、小学生にも訓練用消火器を使ってもらおうとしたところ、怒られました。
危ないから小学生に消火器を使わせないでください!!
子ども達も楽しませようと思ったのに、固いなあ
周囲の大人たちは消防訓練を「子どもも楽しめるイベント」と考えていましたが、消防士からすれば、命を守るための大切な訓練。
怒られたとき不満に思いましたが、プロの立場からの指導だと気付いて納得しました。
逆に、交流イベント程度に軽く考えていた意識も考え直さなくてはいけないのかなあ、と思った一幕でした。
マンネリ打破の救世主!
毎年やっても飽きない、インパクトがあって、それでいて手間のかからない訓練ってないかなあ?
そんなことを考えていたところ、株式会社イグジットさんから教えていただきました!
有効期限が切れた発煙筒を使って本物の火を消す消火訓練。これはインパクトが大きいです!
こちらのブログで詳しく紹介されていますのでぜひ見てほしいです。
消火訓練以外の記事も豊富で、読み応えがあります!
発煙筒の消火訓練に必要なもの
定期清掃の業者さんに頼めば、たぶん無料でもらえると思います。
ワックスの空き缶です。
スチール製のペン立てと、それを乗せる土台。
100均で売ってるものでOK。
発煙筒から上方向に火を出すための仕掛けです。
さきほどのブログに写真が載っているので参考にしましょう。
車に備え付けられている発煙筒(赤い筒)です。
有効期限切れのものを使います。
市販されておらず、ヤフオク等で格安出品されているそうです。
1回の消火に3本使用するそうなので、まとめ買いしておくと良さそう。
訓練専用の水消火器です。
昔はコンプレッサーで空気を充填が必要でした。
今は水道水をホースで繋いで注入するだけ。進化しましたね!
消防署でも無料でレンタルできるかもしれません。
または、消防設備点検業者さんが持っているかも。
セッティングの方法は、先ほどのブログに写真と図で詳しく解説されています。
着火した発煙筒を投入する作業だけ、慣れないとちょっと危険かな??と思いました。
自分たちで準備するなら、耐火手袋は必須でしょう。
ホームセンターのバーベキューコーナーなど、1,000円~2,000円くらいで手に入ります。
慣れているならぶっつけ本番ですけど、できれば事前に天気のいい日を選んで、安全な広い場所でテストした方がいいでしょうね。煙も出ます。
でも九州エリアにお住まいの方は、無理せずイグジットさんに相談した方がよさそうです!
消防署の協力は難しくなる
地域によって違うかもしれませんが、昨今、消防署はマンションの消防訓練に参加しなくなってきたようです。
また、「通報訓練」なのに「電話しないでください」と言われたこともあります。
仕方がないので独り言のように「電話かけたふり」です。
これからの消防訓練・防災訓練には、今まで以上に自主性が求められます。
新しい企画を取り入れて、人を集めて楽しませる工夫が必要になっていくのでしょう。
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