広報と人事が管理組合の柱
理事会の活動を住民に伝える「広報活動」は、「役員人事」と並んで重要な位置づけだと思います。
管理組合の主体性の「柱」だと考えるからです。
したがって、広報と人事に関する業務を依頼されても、丸投げの場合はお断りしています。
広 報・・・・記事内容の検討・文案まですべて作成
広報のやり方
管理組合によって千差万別で、これじゃなくてはダメというものはありません。
その中から、いくつかのやり方をご紹介します。
事例① 理事会議事録を配布
理事会議事録コピーを全戸に配布します。
内容も詳しく伝わるし、採用している組合も多いのではないでしょうか。
個人を特定できるような記載が無いように注意が必要です。
管理会社としても、議事録を作るときに個人情報記載や厳しすぎる表現に気を付け、多くの人が目にすることを意識して誤解を招かない・読みやすい文章を心掛けなくてはいけないため、いつも以上に気を遣います。
「議事録の作成者は議長」ですが、管理会社に文案作成の全てを任せているのが殆どです。
しかし出来上がった議事録の文責が議長(理事長)にあることを忘れずに!
事例② 広報を別に作成
理事会後、または毎月一定の時期や臨時で作成する方法です。
議事録と別に作るので、二度手間になってしまいます。
内容が議事録とダブったり、アレンジしたり、追加したり、ただの「議事録要約」にとどまりません。
何を書くか丸投げされると管理組合の広報の意味が薄れるため、掲載するテーマを選んでもらったり、話題(ネタ)を提供してもらったり、広報担当の理事にお願いします。
困ってしまうことと言えば…
- なかなか内容の指示をくれない(締め切りは…?)
- 丸投げしようとする(何を書けばいいの)
- でも添削は細かく口出しする(最初から自分で作ればいいのに)
それでもついついイラストや写真を入れて見栄えを良くしたくなって、自分で作業を増やしてしまうのが悪い癖です・・・。
でもせっかく配布するなら、文字だけの無機質な見た目よりいいかなと思います。
事例③ 管理組合が分担して独自に作成
広報担当理事と理事長が中心になって、数名の理事が分担して記事を書きます。
記事作成、レイアウト、印刷まで全て役員が自分たちでやっています。
たまに清書とか印刷だけ頼まれることもありますが、いずれにしても立派な活動をされていると思います。これが管理組合の本来あるべき姿だと尊敬します。
公共性に欠ける自己主張を入れたらダメ
ところが困ったことに、理事長がある宗教を信仰していたり、特定の政党を支持していたり、自己主張を隠し切れない記事になってしまうことも…。
色んな住民さんが目にするので、読み手のことを考えて自己主張は控えなくてはいけません。
「政治と宗教と野球の話はしてはダメ」と言いますが、一方的な発信である広報では尚更気を付けた方がいいですね。
ホームページを持っているマンションは?
大規模なマンションなら独自のホームページを持っていたり、有料配信サービスとかメルマガとか、いろいろ最新のツールを利用されているのではないでしょうか。
色んな世代にどう対応すればいいか?
若い世代から、WEBを利用した広報を望む声は出ますが「高齢者はホームページを見れない」「インターネット環境が無い」「まだガラケー使ってる」など、利用できない方を心配する意見が必ず出ます。
「だから紙も一緒に配ろう」と。
すべての住民を基準にすると、進歩のスピードが遅くなってしまうのが弱点ですね。
参考までに、無料で管理組合に特化したホームページを作れるサービスがあります。
私もまだ本格的に使ったことがないので詳しく評価できませんけど、無料ですし、お試しで始めるにはちょうどいいサービスだと思います。
素人っぽさがあってもいいから始めてみよう
広報活動していない、または管理会社に丸投げしてまっている管理組合は、役員が主導して原稿を作ってみませんか。
何を発信したいか、それを決められるのは理事会の特権です。
なんなら自分の趣味の話でもいいと思います。
それがコミュニケーションにつながり、騒音問題など住民トラブルを防止するキッカケになります。
せっかくの有効なツールをまるで「義務」のように捉えて、管理会社に丸投げするのは本当にもったいないことだと思います!
広報活動がきちんと出来ているマンションと、そうでないマンションは、総会の進行の円滑さが全然違います。
日ごろから理事会への信頼も厚いです。
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