冬を迎えると起こる問題と言えば何でしょうか?
そう、もちろん結露ですね。
カビによる健康被害、壁紙やボードの汚損、水漏れなど、実害も大きい問題です。
世間では「乾燥して喉が痛い」とか「乾燥肌でビニール袋が開けられない」とか言っていますが、マンションでは湿気との闘いが繰り広げられます。
結露で悩んでいる側からすれば
加湿器?
冬といえば除湿機でしょ!
と言いたいはず。私もその一人。
結露対策と言えばこれ!
1にも2にも、換気が最重要です。
結露対策のポイントについては、こちらの記事に書きました。
断熱材や窓ガラスを交換するとか、余程でもない限り後回しの対策です。
断熱改修は大きな費用が掛かる割に、決して万全とは言えないからです。
「結露対策」が目的だとすれば、除湿機を買う方がマシだと思います。
湿気が無ければ、湿度を下げれば結露は発生しません。
そして、どこの家でも今すぐできるのは「換気」です。
換気口の掃除をしよう!
換気の目的を一言で言えば「乾いた外気を入れて、室内の湿気を外に追い出す」ことです。
つまり換気には空気の「入口=給気口」「出口=換気扇」の両方が必要です。
しかし換気扇には気をつけているのに、給気口を掃除していなかったり「寒いから」という理由で給気口を閉めているケースも多く見られます。
給気口が汚れて詰まっていると、外気が入ってきません!
室内側の給気口
給気口の蓋は、回転させるか思い切って引っ張れば、たいてい外れます。
心配なら取り扱い説明書で外し方を確認しましょう。
排気ガス・土ボコリ・タンポポの種などが詰まって汚れています。
完璧にこだわるなら、水で洗って陰干し。
でも水洗いも良いけど、完全に乾燥させなければいけないので、時間がかかります。
完璧にキレイにする必要は無い場所だし、手間が増えると作業するのが嫌になっちゃいます。
面倒くさくてやらなくなるのが、一番ダメなパターン!
取り外してから掃除機でフィルターの汚れを取るだけでもヨシとしよう。
外側の給気口
給気口の外側は、ベランダにあれば自分で掃除できます。
「あんまり気にして見たことがない」という人も多いと思います。
他にもフード付きのガラリなど、色んなタイプがあります。
このガラリを通じて外気を取り込むわけですが、虫が入らないように金属製の防虫網が取り付けられています。
この防虫網が詰まると、いくら内側のフィルターを掃除しても外気が入ってきません。
内・外の両方の掃除が必要というわけです。
換気扇を回しているのに効果が感じられないのは、防虫網の目詰まりが原因かも?
防虫網の掃除にはナイロンブラシを使います。
使い古しの歯ブラシでも何でもいいんですけど、ある程度の硬さと毛足の長さが必要です。
ただし金属製のブラシを使ってはダメ!ガラリに傷がつきます!
ゴミがボロボロ落ちるので、飛び散らないようにクリーナーで吸い取りながら。
でも、ガラリが邪魔して防虫網の全体を掃除するのは困難です。
だからといってガラリ(共用部分)を自分で外すのはやり過ぎなので、止めておきましょう。
外から見ても、どれくらいキレイになったのか分かりづらい。
室内側から見ると分かりやすいです。
明るく見える部分は、目詰まりしていないことが明らかですね。
黒っぽい部分は掃除ができず、目詰まりが取れていません。
閉塞率50%ってところでしょうか…
はるかに改善したのは間違いないでしょう!
大規模修繕で計画しよう
ベランダのガラリなら防虫網も多少は掃除できますが、外壁側は無理です。
足場が必要だからこそ、大規模修繕工事の計画にはガラリの「清掃」または「交換」を入れましょう!
取り外せないタイプのガラリなら、業者でも完璧な清掃は期待できないです。
少なくとも、2回目の大規模修繕工事(24~30年くらい)には交換を考えた方がいいかもしれません。
室内側のフィルターを外せば、目詰まりの状態をチェックすることは可能ですから、一度は見てみましょう!
設計事務所が入っていても、大規模修繕工事の計画から抜けていることは結構あります。
居住者の目線で、要望・提案しましょう!
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